アメリカの第1次世界参戦前に製造された米軍のスプーン、フォークの2本セットです。 1910年に制定されたM-1910タイプで、柄の表部分[U.S.]の刻印と、裏部分に 製造会社 [ R.I.A. ] と製造年 　スプーン　[ 1911 ] 　フォーク [ 1911 ] の刻印があります。 R.I.A.は[ Rock Island Arsenal ]で、当時は独占的に米軍のユテンシルを製造していたようです。 腐食に強い銅、亜鉛及びニッケルの合金で、若干黄色味を帯びているのが特徴です。 ちなみにM-1910ユテンシルで残存しているもののほとんどは、アメリカが第1次世界大戦に参戦した1917～18年に製造された個体です。 1917～18年に製造されたM-1910ユテンシルは合金ではなく、鋼鉄にメッキが施されたタイプに仕様変更され、R.I.A.以外の様々な会社でも大量に生産されました。 1917～18年製で残存する個体はメッキが消失し鋼鉄が錆びた状態のものがほとんどです。 1916年以前に製造された合金製は腐食に強く、現在でも製造当時の輝きを保っています。 合金製のM -1910スプーンとフォークは残存数が極めて少なく、滅多に市場に出てくることがありません。 本品は歪みや磨耗のないグッドコンディションで、コレクションとしてだけでなく、実際にお使いいただける良品です。